胡麻ペーストも胡麻100%の凍結粉砕品は同じ成分なのになぜ、粘性のあるペースト状と粉末の形態の違いがでるのでしょうか?
それは、製造工程の違いによります。
もともと、胡麻はパラパラとしたすりごまを経てさらに摺り続けると、50%以上含有する油脂分が遊離し、粘着性と付着性をもってきます。
すりこぎを使用したテストでは、5分のすりごまと比較すると50分のすりごまでは23倍も付着度が増加し、粘性をもってきます。
(日本調理科学会誌Vol36:すりごまについて:武田珠美)より
これがいわゆる、ねっとりとしたペースト状態の胡麻にあたります。
それに対して、凍結粉砕は、油脂が遊離しないよう液化窒素を使用してー196℃で胡麻を凍結粉砕するため、胡麻1が粉末状態を保っていられるのです。
胡麻和え等の料理には胡麻ペーストは滑らかな触感と他の調味料を混ぜやすい利点がありますが、凍結粉砕品の胡麻は、他の粉原料と混合しやすい、袋詰め形態が可能、製造の現場では計量がしやすい等のハンドリングの良さに加えて、胡麻の香り、風味が良い点で、利用されています。
<凍結粉砕の工程>大阪ガスリキッドの資料より
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